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会議用マイクを買う前に — PCの内蔵マイクと外付けマイク4本で文字起こしの精度を比べた

机の上のノートPCの前にスマートフォンが立ち、そこから出た音の波線が、横に一列に並んだ4本の小さなマイクへ届いているイラスト

打ち合わせの記録には外付けマイクを使っています。PCの内蔵マイクだと、離れた席の人の声を拾えないことが多いためです。これまでのワイヤレスのピンマイクは、受信機をPCに挿してマイクを話す人の近くに置く手間がありました。そこでUSB端子に挿すだけの小型マイクを2本用意し、手元のピンマイクとスピーカーフォンを加えた4本と内蔵マイクで、文字起こしの精度を比べました。会話はスマホで再生し、どのマイクもPCのそばに置いています。

PCの内蔵マイクで文字起こしは始められる

PCの近くで流した会話なら、内蔵マイクでも話の流れを追える文字起こしになりました。打ち合わせを記録して文字にするMeetMateは、会議用マイクを用意しなくてもPCの内蔵マイクのままで使い始められます。

外付けの4本は、内蔵より精度が上がるものと下がるものに分かれました。USB-Cの小型マイクとピンマイクは2回ずつ試し、2回とも内蔵より精度が上がりました。USB-Aの小型マイクとスピーカーフォンは下がりました。

外付けマイクを買ったら、内蔵マイクと同じ会話で録り比べて、精度が高いほうを使うのがよいと考えます。

試した条件と測り方の限界

2026年10月時点の通販価格の目安は、USB-Aの小型マイクが1,000円未満、USB-Cの小型マイクが2,000円前後です。スピーカーフォンは7,000円前後、ピンマイクは1万円前後でした。

スピーカーフォンは卓上で周りの声を拾う道具ですが、今回はほかのマイクと同じくPCのすぐ横に置きました。音源には会話を含む動画を使い、どのマイクからもおおむね同じ距離に置いたスマホで再生しました。

テストは3回です。テスト1は内蔵・USB-Cの小型マイク・USB-Aの小型マイク、テスト2は内蔵・ピンマイク・スピーカーフォンを同時に録音しました。テスト3は動画の別の区間で、USB-Cの小型マイクと内蔵、ピンマイクと内蔵を1回ずつ録りました。

録音した音声は、MeetMateと同じ文字起こしの仕組みと既定の設定で、あとから文字にしました。会議中に画面に出る結果とは細部が異なることがあります。

  • 精度は聞き取りにくい語のうち正しく文字になった数で比べました。聞き取りにくい語は、文字起こしの結果を見たあとで、マイクによって表記が分かれた箇所や固有名詞・数字から選んでいます。テスト1と2は13語、テスト3は12語です。正しい語は前後の文脈から判断しました
  • MeetMateの単語辞書は使わず、ノイズ低減も既定のオフのままです。ピンマイク本体のノイズ除去もオフにしました
  • 内蔵マイクの性能はPCによって違い、自動で音量を調整するものもあります。今回使ったのはWindowsのノートPC 1台です
  • 離れて座る複数人の声や、雑音のある部屋は試していません

結果 — USB-Cの小型マイクとピンマイクは2回とも内蔵より精度が高かった

聞き取りにくい語として選んだ13語のうち、正しく文字になったのはテスト1でUSB-Cの小型マイクが11語、内蔵が7語でした。USB-Aの小型マイクは1語を含む部分が文字起こしに出なかったため、12語中2語です。テスト2ではピンマイクが11語、内蔵が8語、スピーカーフォンが2語でした。

テスト3は外付け1本と内蔵を組にして2回録りました。12語のうち、USB-Cの小型マイクの回は6語と内蔵4語でした。ピンマイクの回は4語と内蔵3語で、差は1語です。

内蔵を含むどのマイクでも、数字や固有名詞には確認が必要な誤りがありました。USB-Aの小型マイクでは人名、スピーカーフォンでは数字が崩れ、地名の1つはほとんどのマイクで正しく出ませんでした。聞き間違いには「高品質」が「好品質」に、「文明の発展」が「反転スケール」になる例もありました。

内蔵マイクと外付けマイク4本で、聞き取りにくい語が正しく文字になった数2026年10月に、全マイクをPCのそばに置いて試した結果。単語辞書は使わず、同じ組み合わせは1回ずつ録音した。テスト1は13語で、USB-Cの小型マイクが11語、内蔵が7語。USB-Aの小型マイクは文字起こしに出なかった1語を除く12語のうち2語。テスト2は13語で、ピンマイクが11語、内蔵が8語、スピーカーフォンが2語。テスト3は動画の別の区間の12語で、USB-Cの小型マイクの回はUSB-Cの小型マイクが6語、内蔵が4語。ピンマイクの回はピンマイクが4語、内蔵が3語。録音される音は、USB-Cの小型マイクが内蔵と同程度で、ほかの3本は録音音量を上限付近にしても小さかった。USB-Cの小型マイクは接続時の録音音量が0%だったので上げた。聞き取りにくい語のうち、正しく文字になった数2026年10月・単語辞書なし・全マイクをPCのそばに設置外付けで正しく出た語内蔵で正しく出た語正しく出なかった語正しく出た数録音される音テスト1内蔵を含む3本を同時に録音USB-Cの小型マイク13語中11語内蔵と同程度内蔵13語中7語USB-Aの小型マイク12語中2語上限でも小さい※USB-Aの小型マイクは文字起こしに出なかった部分の1語を除き、12語で数えたテスト2内蔵を含む3本を同時に録音ピンマイク13語中11語上限でも小さい内蔵13語中8語スピーカーフォン13語中2語上限でも小さいテスト3動画の別の区間で、外付け1本と内蔵の組み合わせを2回録音USB-Cの小型マイクの回USB-Cの小型マイク12語中6語内蔵と同程度その回の内蔵12語中4語ピンマイクの回内蔵との差は1語ピンマイク12語中4語上限でも小さいその回の内蔵12語中3語「上限でも小さい」は、Windowsの録音音量を上限付近にしても、録音される音が小さかったもの。USB-Cの小型マイクは接続時の録音音量が0%だったため、上げて内蔵と同程度にした。
3回のテストで、聞き取りにくい語が正しく文字になった数。灰色が今回のPCの内蔵マイク

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録音される音の大きさでは差を説明できなかった

USB-Cの小型マイクはつないだ時点で、Windowsの録音音量が0%でした。音量を上げて、録音される音の大きさを内蔵とそろえています。

ピンマイク・USB-Aの小型マイク・スピーカーフォンは、録音音量を上限付近にしても録音される音が小さいままでした。そのうちピンマイクは内蔵より精度が高く、ほかの2本は低くなりました。何が差を生んだのかは特定できていません。

外付けマイクを使う前に確かめること — Windowsでマイクの音量が小さいとき

外付けマイクをつないだら、まず録音音量を確かめてください。今回のUSB-Cの小型マイクのように、0%になっていることがあります。

Windows 11では設定 → システム → サウンドを開きます。「入力」の欄で使用するマイクを選び、「ボリューム」のつまみで調整します。上げすぎると音が割れるので、録音される音の大きさを見ながら合わせてください。

内蔵マイクと録り比べるときは、スマホで同じ音声を流してMeetMateで1本ずつ記録すると、それぞれの文字起こしを見比べられます。

MeetMateで試すときの設定

MeetMateは録音中に使うライブ画面と設定画面で、音の取り込みや文字起こしを調整できます。

  • 外付けマイクをつないだら、ライブ画面の「マイク」で使う機器を選び直します。つないだだけでは切り替わらないことがあります
  • 「集音ブースト」はマイクの音量を上げ、「ノイズ低減」は低い音域の雑音を抑えます。どちらも録音中だけ表示されます。ノイズ低減はマイク本体のノイズ除去とは別の機能です
  • 設定画面の「単語辞書」に社名・人名・専門用語を登録すると、文字起こしにも使われます。Standardプランかトライアル中に使え、閲覧専用の権限では登録できません

この記事を書いた人

執筆者の松田慎二

松田 慎二

中小企業診断士 / 株式会社グレジャー 代表

支援先や自社の打ち合わせで、記録が残らない・後から探せないことに困り続けた結果、MeetMateを作りました。コラムは実際に自分が使っているものとして書いています。

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会議用マイクを買う前に、いつもの部屋といつもの声で、内蔵マイクのまま1回記録してみてください。数字や固有名詞がどこまで文字になるかを確かめてから、外付けが必要かを判断できます。